【おすすめ漫画紹介】「死にたいボクと生きるキミ」

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「死にたいボクと生きるキミ」

夏ってイベントが盛りだくさんの季節ですよね。
学生の頃はもちろん、社会人になってからでもそれは変わりません。
夏祭り、海水浴、花火大会……思い浮かべるだけでワクワクできるイベントが!
それと同時に夏休みって言葉にはどこか寂しさを思い出す人も多いのではないでしょうか。
学生の頃の夏休みって長いようであっという間に終わってしまう、まさにモラトリアムの期間でした。
そんな思春期の頃を思い出して胸に来てしまうのが、この一冊「死にたいボクと生きるキミ」
一冊で完結しているので、さっくりマンガを読んで気分転換したい人にもうってつけです。

この「死にたいボクと生きるキミ」は医療の発達によって自分が死ぬ日までわかるようになってしまった世界のお話になります。
短編連作なので、キャラクターがつながっているわけではないのですが、自分の寿命と向き合う一人一人の想いにジンと来ること間違いなしです。
表紙に出てくる男の子と女の子は一作目に登場します。
ずっと幼馴染として育ってきて、死にたいと思っている「ボク」と死亡予定日が近づく「彼女」の日々が涙腺を直撃します。
死にたいのに死ねない僕と生きたくても生きれない彼女の生活は、私たちがぼんやりと過ごしている日常の大切さを教えてくれます。
絵柄は好みを選びますが、ぜひ、多くの人に読んでもらいたい内容になっています。

作中には色々な関係の人物たちが登場します。
上で紹介したような「幼馴染」の二人もいれば、「同級生」「先輩後輩」「年の差カップル」のようなキャラクターたちも。
どの組み合わせにも言えることは、残された方も、残した方も私たちには想像できない感情があるということです。
この世界では死亡予定日がわかってしまうので、いなくなる方は前もって覚悟を決めているのでしょう。
特に錯乱したり、暴れたりする人は作中登場しません。

悲しがったり、泣いたり、嫌がったりするのは全て「残される方」なのです。
死ぬように見えない人間でも死亡予定日付近になるとふといなくなり、消えてしまう。
その恐ろしさは現実の日本社会でも味わう可能性があります。

夏休み、ふと寂しくなった瞬間にこの「死にたいボクと生きるキミ」を読んでみましょう。
頑張るぞー!という気分になるか、さめざめと泣きたくなるか。
どちらにしろ、短編連作ながら胸に来るものがある一冊になっています。